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――…



「娘のエリカです」


紹介された神崎家の愛娘は

とても上品そうで

幼いながらにもとても整った顔立ちをしていた。

そして大切そうに抱きかかえているのは

父が造った「魔力人形」

結斗は、彼女が以前まで

大切にしていたという人形が気になった。


「エリカちゃん、お兄さんにエリカちゃんの部屋の
お人形さんを見せてくれないかな?」


「お兄ちゃん、だぁれ?」


「僕はお人形の「お医者さん」だよ。
君の大切なお人形さん達に
悪いとこがないか診に来たんだ」


「そうなんだぁ!
じゃあはやくエリカのお部屋いこぉ!」


エリカ嬢に手を引かれ、結斗は彼女の部屋に向かった。
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