とあるレンジャーの休日

 せいぜい三十分から四十分といったところ。
 一時間は経ってない。

「それに、見てるだけでかなり幸せだったもん。本当、理想的」

「……俺の身体?」

 歩が複雑な表情をしながら、こちらの顔色を窺い見る。

 紫乃は微笑みつつ頷いて、こっそり耳打ちした。

「もし悪いなって思うなら、後で触らせて」

「へ?」

 歩は驚いて目を丸くした後、ほんのり頬を赤くする。

 それを見た紫乃は、一応彼に釘を刺した。

「変な意味じゃないからね。あくまでマニアとしての探求心からで……って、あれ? こっちのほうがよっぽど変?」

 眉根を寄せる紫乃を見て、歩はプハッと噴き出した。

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