とあるレンジャーの休日

「わっ、何?」

「なんでもない。おやすみ、歩」

 そう言ったら、彼はあからさまに名残惜しい顔をして、紫乃を見つめる。

 軽く手を振ると、歩はガッカリした様子で、おとなしく紫乃の部屋に入っていった。

 歩はちゃんと眠れるだろうか――?

 紫乃は布団に潜り込みながらも心配になり、しばらく起きて待っていた。
 でも彼がこちらに戻ってくる気配はなく、ウトウトしているうち、いつの間にか眠りに落ちた。


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