とあるレンジャーの休日
紫乃は少しおかしくなってクスッと笑った。
「でも、明日からはまたちょっと我慢してね。離れてるとはいえ、家の中におじいちゃんがいるし。それと、避妊具持ってる?」
「へ? あ、っと……」
歩がギョッとした様子で、言葉に詰まり、狼狽える。
「なければ多分、診療所にあるけど。取ってこようか?」
「ちょっ、待って待って! 持ってるから、大丈夫」
歩はハア〜と大きく息を吐き、敷いた布団の上に手をついて顔を伏せた。
「……そういうとこ、紫乃はしっかり者だよね、やっぱり」
「一応、医者だからね」
紫乃もしゃがみ込むと、歩は手をついたまま顔を上げ、こちらを見た。
「本当にいいの?」