ヘタレな貴方と強がりな私



『…大丈夫よ。お母さんには奈津がいるから、いつでも元気になれる』



帰ったら、ぎゅー、してもらおうかな?と
言えば、嬉しそうに返事をしてくれた奈津

本当に奈津といると元気になる
奈津がぎゅー、と私を抱きしめてくれる
小さな体で、小さな手でチカラいっぱい

それが嬉しくて、幸せで…
その幸せを壊したくない
奈津と二人で生きて行くんだ


もう誰にも甘えない
誰にも頼らない
ちゃんと、拓也と話そう
そう決めた


奈津を寝かしつけた後
スマホを手に、拓也の名刺を見つめていた
いざかけるとなると不安だ
でも、話をしなくては始まらないと
私は拓也の携帯番号へと電話をかけた

< 100 / 397 >

この作品をシェア

pagetop