ヘタレな貴方と強がりな私


「でも、最近ちょっと不安定かな。いつもより早く出勤するけど、何もしないでボーッとしている。仕事が終わればとっとと帰っていたのが、店でボーッとする姿を見かける。こっち的には仕事に支障がないから、別に何も言わないけど…個人的には、心配」


やはりそうかと、納得してしまった
あの動揺した小鳥遊くんの姿は尋常じゃない



『何が原因かわかりますか?』


そう聞くと、腕を組んで少し考える宇津木くん
私の目を見て宇津木くん言った



「染川さんがどのくらい奏の事を知っているかはわからない。でも、安易に奏の中に入って行って欲しくない。奏はあれでもガラスの心なんだ。奏が傷つく姿を見たくないんだ」


それは
私が小鳥遊くんを傷つける前提の言い方だった

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