ヘタレな貴方と強がりな私
修復
月曜日、いつものように
奈津を保育園へ送り、電車に乗り込む
当たり前だが、小鳥遊くんはいない
その代わりにいたのは、東雲紗枝だった
週明け早々に会ってしまった
本当に最悪だ
私は東雲紗枝から離れた場所に乗り込んだ
満員電車なのもあり
私に近づくことが出来なかったのか
電車を降りた途端
私を追いかけてくるかのように
私の隣へときた
「おはよう。奏くんに伝えてくれた?」
クスッと笑っている東雲紗枝
朝からイライラする気持ちを抑え
返事もせず、歩く
小鳥遊くんから聞いた話
それを思い出すと
今にも殴ってしまいそうになる
「奏くん、何処に勤めてるの?」
「奏くんなら人気ありそうね」
本当に身勝手な人だ