ヘタレな貴方と強がりな私


少しずつ拓也に慣れてきたのか
次はこれ、と、
奈津は拓也に話しかけ始めた

私はそれをただ見ているだけ
奈津が楽しそう
それだけで、胸がいっぱいだ


気がつけば
拓也はヘトヘトになっていた
奈津の要求に付き合わされ
いつも使わない身体を使ったからだろう


「奈津、ちょっと休憩しよう」


「えー、まだあそびたい」


そんな光景が微笑ましい
奈津のために
やはり拓也とやり直した方がいいのか…

そんなことまで考えてしまう
でも、一度裏切られ傷ついた心は
そう簡単にはいかない


拓也は休憩し
私と奈津で、他の遊具へと向かった

奈津は気がついていなかったが
さっき、私と歩くように
拓也と歩き、拓也の手を握っていた

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