ヘタレな貴方と強がりな私


ブラックで大丈夫?と
テーブルにカップを置いてくれた


『大丈夫、ありがとう』


カップを手にすると
小鳥遊くんは一人分空けて座った
三人がけのソファー
一人分空けたとしても
今から話すとなると
緊張もするし
小鳥遊くんの緊張も伝わってくる


『…やっぱり、小鳥遊くんの言う通り、奈津は勘違いしていたよ。ちゃんと説明したらわかってくれた』


「やっぱり?…なっちゃんが納得したなら、良かったよ」


良かった、と言った言葉
小鳥遊くんの気持ちが沈んだのがわかった
もしかしたら
拓也とやり直す方へ
話が進んだと勘違いしているかもしれない

そこは
勘違いしてほしくない

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