ヘタレな貴方と強がりな私


『これからも奈津と二人で暮らすの。でも、奈津が拓也に会いたいって言えば、会わせようと思っている。拓也からも養育費を受け取ることにしたわ。今は必要ないにしても、これから先、奈津の夢が出来た時、なるべく叶えてあげたい…そのための貯蓄にするわ』


小鳥遊くんの目を見て
しっかり、それを伝えると
どこかホッとした顔をしている


「…やり直さないっとこと?」


『うん。奈津が嫌だって…』


嫌?、と聞いてきた小鳥遊くんに
奈津が小鳥遊くんに会えなくなるくらいなら
拓也と会わないって言ったことを伝えると
嬉しそうに笑っていた

不安そうな顔が無くなり
ホッとしたが
話はこれからだ、と気を引き締める

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