ヘタレな貴方と強がりな私
頬に伝う涙
それを拭ってくれる小鳥遊くん
『…くすぐったい、よ』
「…ん?我慢、してよ」
ティッシュとか、
手や指とかで拭ってくれていいんじゃないか
わざわざ…唇で拭わなくても…
「優奈さん…顔、赤い」
可愛い、と言いながら
もう涙はないはずなのに
なかなか離れてくれない小鳥遊くんの唇
『…慣れない、から…、離れて』
逆上せてしまうんじゃないか、
そのくらい顔が身体が熱い
私と正反対な小鳥遊くんは
何度も頬やおでこに唇を当ててくる
『ごめん、止まんないや…』
そう聞こえた声
私の身体に電気みたいなものが走る
離したくない、
離れたくない
自然と小鳥遊くんにしがみついていた