ヘタレな貴方と強がりな私


奈津のお爺ちゃんとお婆ちゃん

そう伝えると
奈津は理解できたようだ
奈津にとって初めての祖父母


「なつに、おじいちゃんとおばあちゃん、いたの?しらなかった!」


その言葉に申し訳無く思うが
これでよかったのかと不安に思う
奈津はゆっくり歩き出し
両親の元へ向かった


『あっ、奈津!』


「優奈さん」


奈津を引きとめようとした私を
制止した小鳥遊くん


「もう、いいんじゃない?なっちゃんの気持ちを尊重してあげよう」


小鳥遊くんの言葉に
何も言い返せないまま
奈津を見守っていると
奈津は両親にきちんと挨拶をしている

父の目じりが下がったのが見えた
その瞬間、目頭が熱くなる

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