ヘタレな貴方と強がりな私

「人にぶつかって跳ね飛ばしておいて、それはないんじゃないっすか？」


まさかの噛みつきだ
小鳥遊くん…どうしたの？


恐る恐る、小鳥遊くんの袖をひっぱる
それに気がついた小鳥遊くんは
私の方へと視線を向けた


「あんたも、あんただよ。別に離れなくていいんだよ。俺はあんたと話してたんだ」



…え？
なんで私が怒られなきゃならないの？
しかも、“あんた”って…

少し声が大きかったのか
車内はザワザワとなり
乗客の視線が
こちらへと向けられている事に気がついた


なんなのぉー、と声が聞こえたと思ったら
丁度良く駅に着いてしまった
扉が開くとその女は一目散に行ってしまった