ヘタレな貴方と強がりな私


小鳥遊くんはベンチに腰をかけ
私に隣に座るように、ベンチを叩く
話があるのかと思い
隣に座ると
小鳥遊くんは私を見て…



「ちゃんと、言いたいんだ」


そう言って
鞄から何かを取り出し
私へ差し出してくれた
綺麗にラッピングされた箱


開けて、と小鳥遊くんが言うが
小さい箱の中身がなんなのか
想像がついた
だから開けようにも
思うように開けられない

やっとの思いで開けられた箱


「気に入ってくれた?」


うん、と首を縦に降る


「結婚指輪はさ、一緒に買いに行こう」



小鳥遊くんが箱から出した指輪を
私の左手、薬指にはめてくれた
まさかのサイズピッタリ


「俺と結婚してください」


小鳥遊くんのプロポーズ
私は頷くことしかできない私を
小鳥遊くんは優しく抱きしめてくれた



【完】
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