空色プレリュード
「いざ勝負!千明、覚悟!」
結ちゃんがこぶしを笹川くんに振りかざそうとした。
すると‥
パシッ こぶしを受け止める音がした。
見るとそこにはまた違う男子生徒がいた。
「い‥樹生!!」
結ちゃんがその男子をそう呼んだ。
笹川くんもまた‥
「おぉ!樹生!俺を助けてくれたのかー!?」
樹生と呼ばれた生徒は‥
「バーカ。そんなわけないだろ。‥結、いい加減にしろよ。言われたぐらいですぐ切れる。お前の男女は今に始まったことじゃないだろ?」
「うるさい!樹生!!そいつが先に喧嘩売ってきたんだから!」
「だからって、すぐに切れるなって。そういうところ昔から変わらないんだな。」
「ちょっと、黙ってくれるかな?樹生?」
私には何が何だか分からなかった。
樹生て誰?結ちゃんのことを呼び捨てにしてた。結ちゃんとどういう関係なの?
ここでまた笹川くんが口を挟んだ。
「そうだぞ、結!そうやってすぐ切れるから彼氏が出来ないんだよ。」
樹生くんが笹川くんをふりかえる。
「お前もだよ千明。そうやって結をからかう。お前の悪いクセなんだよ。」
「‥まぁ、やり過ぎたなとは思ってる。ごめん結。」
「こっちこそ‥ごめん。」
二人が謝る。
「これで仲直りだな。本当にいつもお前らはやらかしてくれるよな。」
三人が笑顔になった。
私は一人取り残された気分になった。
すると結ちゃんが私のことに気づいたように話しかけた。
「ごめんごめん花音!見苦しいところを見せちゃって!花音は樹生と初めて会うよね?こいつは‥。」
そこまで結ちゃんが言った時、樹生くんが私に向かって口を開いた。
「1年5組、余田樹生。弓道部に所属。よろしく天才ピアノ少女、橋村花音さん。」
すごく冷たい声で自己紹介してくれた樹生くん。敵意むき出しな感じがした。
「樹生は私と千明の中学の同級生なんだ。樹生と千明は小学校から一緒だけどね。」
「そんなことより結、女子バスケ部の人がお前のこと探してたぞ。」
「えっ!?嘘!‥あっ!今日はミーティングがあったんだった!ごめん!ちょっと行ってくる!」
そう言うなり行ってしまった。
「あいつ、おっちょこちょいだなー。」
笹川くんは面白そうにいうが次の樹生くんの言葉に笹川くんの顔は青白くなった。
「そう言うお前も、担任が探してたぞ。それもすごく怒ってたし。」
「‥やっべ。忘れてた。今日、先生と約束があったんだった。行ってきます!」
最後は敬語になって慌てて音楽室を出ていった笹川くんの姿に私は少し笑ってしまった。
「‥何がおかしいの?人の不幸、笑うなんてどうかしてるんじゃない?」
樹生くんがひややかな声で言う。
「あっ‥いや‥その‥。‥ごめんなさい。」
気がつくと樹生くんと私は2人きりになっていた。
それに空もだんだん曇って来て雨が降りそうなぐらい真っ暗だった。
結ちゃんがこぶしを笹川くんに振りかざそうとした。
すると‥
パシッ こぶしを受け止める音がした。
見るとそこにはまた違う男子生徒がいた。
「い‥樹生!!」
結ちゃんがその男子をそう呼んだ。
笹川くんもまた‥
「おぉ!樹生!俺を助けてくれたのかー!?」
樹生と呼ばれた生徒は‥
「バーカ。そんなわけないだろ。‥結、いい加減にしろよ。言われたぐらいですぐ切れる。お前の男女は今に始まったことじゃないだろ?」
「うるさい!樹生!!そいつが先に喧嘩売ってきたんだから!」
「だからって、すぐに切れるなって。そういうところ昔から変わらないんだな。」
「ちょっと、黙ってくれるかな?樹生?」
私には何が何だか分からなかった。
樹生て誰?結ちゃんのことを呼び捨てにしてた。結ちゃんとどういう関係なの?
ここでまた笹川くんが口を挟んだ。
「そうだぞ、結!そうやってすぐ切れるから彼氏が出来ないんだよ。」
樹生くんが笹川くんをふりかえる。
「お前もだよ千明。そうやって結をからかう。お前の悪いクセなんだよ。」
「‥まぁ、やり過ぎたなとは思ってる。ごめん結。」
「こっちこそ‥ごめん。」
二人が謝る。
「これで仲直りだな。本当にいつもお前らはやらかしてくれるよな。」
三人が笑顔になった。
私は一人取り残された気分になった。
すると結ちゃんが私のことに気づいたように話しかけた。
「ごめんごめん花音!見苦しいところを見せちゃって!花音は樹生と初めて会うよね?こいつは‥。」
そこまで結ちゃんが言った時、樹生くんが私に向かって口を開いた。
「1年5組、余田樹生。弓道部に所属。よろしく天才ピアノ少女、橋村花音さん。」
すごく冷たい声で自己紹介してくれた樹生くん。敵意むき出しな感じがした。
「樹生は私と千明の中学の同級生なんだ。樹生と千明は小学校から一緒だけどね。」
「そんなことより結、女子バスケ部の人がお前のこと探してたぞ。」
「えっ!?嘘!‥あっ!今日はミーティングがあったんだった!ごめん!ちょっと行ってくる!」
そう言うなり行ってしまった。
「あいつ、おっちょこちょいだなー。」
笹川くんは面白そうにいうが次の樹生くんの言葉に笹川くんの顔は青白くなった。
「そう言うお前も、担任が探してたぞ。それもすごく怒ってたし。」
「‥やっべ。忘れてた。今日、先生と約束があったんだった。行ってきます!」
最後は敬語になって慌てて音楽室を出ていった笹川くんの姿に私は少し笑ってしまった。
「‥何がおかしいの?人の不幸、笑うなんてどうかしてるんじゃない?」
樹生くんがひややかな声で言う。
「あっ‥いや‥その‥。‥ごめんなさい。」
気がつくと樹生くんと私は2人きりになっていた。
それに空もだんだん曇って来て雨が降りそうなぐらい真っ暗だった。