愛していました
覚悟
晴哉のいない毎日は遅すぎた


私の中で大切な人だった


未練だけが残った





あれは、卒業式だ





教室にひとりだけ残っていた



この景色ともお別れだ


ガラッ





なぜだろう、全てはっきり覚えてる




靴の音も、息も、全て




「俺さ、青海のこと大好きだ
けど青海の隣にいるにはまだ未熟すぎる



だからさ、俺が立派な人になったら迎えに行く



勝手なのは分かってるけど
あの時から忘れられないんだ
青海がどんどん俺のなかで大きくなっていくんだ


その時になったら迎えに行ってもいいか?」




「ほかの男のとこ行っても知らないよ?
その時フリーです。って約束できないよ?それでもいい?」





私なりの強がりだった




でも、





「いいよ」



って言ってくれたよね



これもはっきり覚えてる





「ありがとう
さようなら



俺は佐藤青海を心から



愛していました」
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