愛していました
「おはよう、青海」


そう、この時にはもう呼び捨ての仲だ


「おはよう」


「行こうか」



なんだか楽しい気分だった
好きな人と話せて、遊べて

こんなにも嬉しいことはあるのだろうか


まるで夢のようだった


海にいる途中で大雨に遭った

その日はもう夕方で電車の本数の少ないこの場所には

もう電車がなかった


「仕方ないね、泊まろうか」


「そうだね」


幸い海の近くに旅館があった


泊まれただけでも私は嬉しかった
もう一つ嬉しいことがあった



部屋に入った時だ


「なあ、青海?」

「ん?」

「好きだ」

「んん?」

「だーかーら、好きなんだよ」


嬉しかった



「私も好き」

なんて返したのだろうか
頭が真っ白だった



けれど、付き合うことになったときの

君の表情を今も私は覚えてる

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