あぶな荘
1章 出会いは紅い蝶
1話 紅い蝶

pipipi!pipipi!pipipi!

「ん、んぅ......」

目覚ましの音を聞き、少しダルイ身体に鞭を打ち付けて起き上がる。

AM6時

俺にとっては起きないと行けない時間だった

「今日は学校休みとは言え、バイトはありますよっと...。」

ギシギシ、座り込んだ場所からそんな悲鳴をあげる音が出ている。このベッドもそろそろ替え時かもしれない

「寝てる時に地面にダイブはもう勘弁被りたい」

朝起きてやけに顔が痛いと思ったら地面とキスをしていたとは、しかも誇りがついてる床。
寝起き?そりゃあもう最高に気持ち悪かったですとも

「って考えてる暇じゃない準備準備」

頭を軽く左右に降ってから、すぐ隣にあるタンスから私服を出し始める

茶色のジャケットに黒いタンクトップ、そして少し黒色が強めの青いジーパン

自分の中ではこの服装が一番気に入っている

「うんうん、やっぱこの格好だよな....一人暮らしにも慣れたし」

服を着ながらふと思った事を言ったあと周りを見てみる

壁は少し染みが入った感じで黄色くなっていて
窓を除きこんでもベランダなし
襖が左右にありながら

真ん中に丸いテーブルがぽつんと置いてあり
玄関のすぐ側にはキッチンとトイレが

そしてまたすぐ側に風呂場がある

そう、一人で暮らすには充分のスペースがある

の、だが.......

「.......うん。やっぱ少し寂しい気もするな」

俺の実家は田舎だったから、都会の生活には上京してからきつかったけど、それも少しずつ慣れていた

「っと、バイトバイト...それじゃぁいってきます」

慌てて靴を吐きながら、後ろ向いて忘れないように挨拶をしてからドアを開ける

仕事場まで歩いて15分ちょっと、俺は片耳にイヤホン宛てながら好きな曲を聞きつつ、いつもの道を歩く

俺が住んでる都市は

加倉井町繰瀧市(かくらいちょうくるたきし)

この都市には数100万という人間が住んでいて、どの都市よりも発展している大都市である

何でこんな所に俺が居るのか

それはこの都市にある

加倉井学園高校に入るためである

生徒数は2000人、クラスの数は30組

6学年ある内の高校は大学も兼ねているため大学生と高校生が通っている

土地がバカ広く、真ん中は大きな噴水広場なのだが、それを左右に割るように、右に大学、左に高校と分けてあるのだ

しかし、この学園は普通ではないのだ

実力、学力があれば誰でも入れるという。不思議なルールなのだ

俺は学力で何とかギリギリに入れたもの、中学3年の頃は死にものぐるいで勉強したものだ

この学園はバイトを禁止していないために、俺みたいな奴にはとても助かるものだ

生活費には困らないしな

「おはようございます〜」

のんびり歩いていたら、よく世話になるお店の店主が横のすれ違いに挨拶をしてく.....れたよな?

「おはようございます....相変わらず
・・・・・
顔見えないですね」

「あはは、しましたよ、こう体曲げて?」

店主はそういいながら身体を曲げている.....

しかし、人間として喋るものをこの人は
・・・・・・・・
持っていないのだ

だってこの人は

「首から上が顔ないのはやっぱ慣れないです」

「いやぁ、私で驚かれてはここはきついよ、まぁ頑張ってね」

店主は、大きな身体を左右に揺らして、おそらく、笑っているのだろう、そうしながら歩いてさっていった

そう、この世界は二つの人種が存在している

人間と異間

この二つだ

人間は俺達知っての通り、五体満足があるのだが

異間はそうではない

さっきの店主の通り、首が無かったり、両手が無い代わりに何か生えていたり

下半身が馬やら蛇やら機械やら色々いる

「.....でも異間ってさっきの店主みたいに優しい人ばっかじゃないもんな」

そう、最近のニュースでは口から炎を吐き出す異間が。人間の子供を焼いて殺すという殺人犯が捕まった

(「ムカついたから殺した、異間に歯向かったから」)

と述べていたらしい

「こういうのが現れるから、今は人間と異間の共存を反対賛成が別れてるんだっけか、この前授業でやったの」

勿論学園にも異間は居るのだが、そこ迄詳しくはない。広すぎて見切れないのだ、だが少なくとも俺の周りにいる奴等は楽しいものなのだが

「っと、ついたついた。」

気が付いたら店の前までになっていた、危ない危ない、また通り過ぎるところだった.......

俺は茶色のドアを開けて中に入り今日も1日のバイトを頑張ろうと決意をして挨拶をしながら入った

それから半日仕事をこなし夕方になった頃には俺の時間は終わる

「よし、上がりますね〜お疲れ様ですー」

自分の仕事を1通り終わらせれば、ロッカーに入り自分の服に着替えてから店のドアを開けて出る

「うわ寒、朝の気温何処行ったし...」

暖房が聞いた店から出ると、外は真っ暗で白い息が出るほどの気温になっていた

「よし、早く帰って風呂を熱めにしよう、じゃないと凍死するこれ」

寒さと戦う決意をして暫く歩いていると

「ん?何だ、あれ?.....」

目の前にフワフワと飛んでる蝶が出てきた、嫌普通の蝶なら気にしないのだが
・・・・
その蝶は何故か紅いのだ

「あんな蝶見たことないぞ.....何だあれ?」

その蝶は何処に行くのではなく、ただ飛び続けている。そうまるで

「.....俺を、見ているのか?」

そう何故か視線みたいなのをその蝶から
・・・・・・
カンジルノダ


そしてその蝶はフワフワと俺の横を通り過ぎて路地裏へと入っていく
・・・
まるで誘うかのように

「......気になるな、行ってみるか」

そして俺はそのまま蝶を追いかけて路地裏へと入って行った
・・・・・・・・・・
あの蝶を追いかけないと、いけない気がしたから

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

はい、1話目どうでしたでしょうか

めちゃくちゃ緊張して書きました。文字数足りなかったり、これなんの説明?とかなったらごめんなさい、主死にものぐるいでかいてます(´・∀・`)

妄想ですけどね(´・ω・`)

蝶を追いかけた主人公はどうなるか!
こうご期待(・ω・)ノシ
< 2 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop