あぶな荘
第4話 あぶな荘
「はい、着いたよ?ここが僕達の家なのさ!」
あれから案内されて暫く歩いた所、自称神様は左右に別れ道がある所の、真ん中の古い家の前で両手を左右に広げて笑顔で俺に告げる
「ここが?こんな古そうな家が......?」
俺は少し戸惑いながらも、そのまま指をそいつの後ろの家を指さす
「?うん!」
そいつは笑顔で再び答える
見た目は完璧建築歴が長そうな雰囲気が出ていて、時々汚れて目に移る木の色、屋根に見える蜘蛛の巣。入口は横に開ける昔の玄関のような感じで、俺は少しその家をじっと見ていた
「小さいふうに見えるかもだけど、中も意外と綺麗なんだよ?奥には2回への階段もあるんだからね!」
と、自分の家を自慢する子供のように俺に教えてくれる...のはいいんだが...
「なぁ、自称神様」
「自称じゃない、本物。で?なに?」
「...後ろからじっと見られてるんだけどアレは何?」
この家について説明を受けた頃から感じ始めてる視線、ずっと気になってはいた..のだが....
「あぁ、うん。あれもここの住人、おーい!ちょっとこっちにおいでよー!」
自称神様は俺の後ろで電柱に隠れてる奴に大声で話しかける
俺もそのまま後ろを振り向けば......
うん、いた、しかも物凄くわかりやすい
電柱に隠れてるそいつは、青い髪に眼鏡をかけていて、赤いジャケットと黒いシャツ、青いジーパンの服装をしていた
見た目は男にみえるな、男なのだろうか?
あ、自称神様が近付いた
「ちょっと何してんのソルド、こんな所で」
「え?いや、イアン変なの連れ込んでるなって思って。ちょっと観察してた?」
「いや、確かに変なの連れ込んだけども。だからってこんな観察の仕方は.....」
あれ、何か悪口言われた気がする
「とりあえずこっちきなよ、ほら」
あ、腕を掴んでグイグイ引っ張ってきた。こいつ身体小さいのに見た目によらず力結構あるんだな
「ふぅ..たくもう...あ、紹介するね。この人が僕達の仲間というか家族の1人、ソルドっていうんだ」
そう紹介しながら掴んだ手を離さないのは逃がさないためなのだろうか?
「ども、蓮っていいやす」
「どもっす」
何かお互い短い挨拶になってしまった
相手は手を掴まれて逃げられないためか、諦め顔でこちらの挨拶を返しつつ横を向いていてる
「で?ソルドは何してたの?こんな所で」
自称神様は相手の顔を見ながら首をかしげて質問を投げている、相手の気持ち無視タイプ....うん確かに合いそう
「何してたのって、俺今日バイトだからその帰りだよ」
「あーそういえばそうだっけ?」
「朝いく前に言ったろう?さては聞いてなかったな?」
「あはははは〜何のことかな〜」
2人は日常のように会話し出しては俺の事を完璧に忘れているらしい、物凄く帰りたい
帰っていい?これ
「で、イアン?これ何で連れてきてんの?」
黙って後ろに振り返って帰ろうか、嫌でも帰り道がな...と、自問自答してると。急にこちらの話題になったために、考えを一時的には止めて顔を上げ直す
「あぁ、これでも彼は人間だよ?これは酷くない?」
「嫌だって.....」
そう、ここで上げ直さなければよかった。考え てればよかった。そうすれば.....
「だってこいつ、「人間じゃないじゃん」」
この言葉を聞かなくて済んだのかもしれないのに
「.....え?」
俺はその言葉を聞いては思考がフリーズする
俺が人間じゃない....?
「な....何で俺が人間じゃないんだよ..」
俺は自分の声が震えているのがわかるくらいに、弱々しかった
「んー、なんでっていわれてもなぁ.....直感?」
「はっ?直感!?」
直感って .....そんな野生動物みたいな感で言われてたまるか.....!
「あ、ソルドの直感って未来予知みたいなもんだから結構当たるよ?宝くじとかあたらないけど」
「うぐ....まだ根に持ってんの...」
「そりゃぁ持ちますとも」
.......俺は....人間のはず......少なくともそう思って生きてきた...
「まぁ、ここで立ち話もなんだし。ほら、君の部屋紹介してあげるからおいで」
そう自称神様が近付いて俺の手を取り、中へと誘うが
「まった、それ俺が案内していい?」
「「え?」」
ソルドがそういいながら俺の反対の手をつかむ
俺と自称神様は突然の事で少し止まってしまった
「ソルド?えっと、僕は構わないけど。めんどくさいこと嫌いなソルドがそんなこと言うなんて、どうしたの?」
自称神様は不思議そうな顔をしては質問を投げ続ける
質問をされたソルドは自分ではわからないのか、苦い顔をしながら口を開く
「いや.....なんつうか、怯えてるみたいだし。ほっとけないっつうか.....」
俺と自称神様はその言葉を聞いてはお互いを見てしまった
「相変わらずお人好しというか.....」
自称神様はやれやれと言った感じで俺の手を離しては家の中へと入っていく
「んじゃ任せたよソルド、僕は皆に伝えておくから」
そう言い残しては神様は中へと消えていった
「.......」
「.......」
その場に残った2人
何故か沈黙
「あ、えっと。とりあえず中教えてくれよ」
俺は少し慌てながら声を絞り出す、何故か俺も緊張してる...そんな気はない、が。こうも変な空気だとな....
「あ、うん」
ソルドは言葉を聞いては頷きつつ手を繋いだまま、俺を扉の中へと誘う
「あーえっと、ようこそ。あぶな荘へ」
これが俺とソルドの
お互いの初めての出会いである
「はい、着いたよ?ここが僕達の家なのさ!」
あれから案内されて暫く歩いた所、自称神様は左右に別れ道がある所の、真ん中の古い家の前で両手を左右に広げて笑顔で俺に告げる
「ここが?こんな古そうな家が......?」
俺は少し戸惑いながらも、そのまま指をそいつの後ろの家を指さす
「?うん!」
そいつは笑顔で再び答える
見た目は完璧建築歴が長そうな雰囲気が出ていて、時々汚れて目に移る木の色、屋根に見える蜘蛛の巣。入口は横に開ける昔の玄関のような感じで、俺は少しその家をじっと見ていた
「小さいふうに見えるかもだけど、中も意外と綺麗なんだよ?奥には2回への階段もあるんだからね!」
と、自分の家を自慢する子供のように俺に教えてくれる...のはいいんだが...
「なぁ、自称神様」
「自称じゃない、本物。で?なに?」
「...後ろからじっと見られてるんだけどアレは何?」
この家について説明を受けた頃から感じ始めてる視線、ずっと気になってはいた..のだが....
「あぁ、うん。あれもここの住人、おーい!ちょっとこっちにおいでよー!」
自称神様は俺の後ろで電柱に隠れてる奴に大声で話しかける
俺もそのまま後ろを振り向けば......
うん、いた、しかも物凄くわかりやすい
電柱に隠れてるそいつは、青い髪に眼鏡をかけていて、赤いジャケットと黒いシャツ、青いジーパンの服装をしていた
見た目は男にみえるな、男なのだろうか?
あ、自称神様が近付いた
「ちょっと何してんのソルド、こんな所で」
「え?いや、イアン変なの連れ込んでるなって思って。ちょっと観察してた?」
「いや、確かに変なの連れ込んだけども。だからってこんな観察の仕方は.....」
あれ、何か悪口言われた気がする
「とりあえずこっちきなよ、ほら」
あ、腕を掴んでグイグイ引っ張ってきた。こいつ身体小さいのに見た目によらず力結構あるんだな
「ふぅ..たくもう...あ、紹介するね。この人が僕達の仲間というか家族の1人、ソルドっていうんだ」
そう紹介しながら掴んだ手を離さないのは逃がさないためなのだろうか?
「ども、蓮っていいやす」
「どもっす」
何かお互い短い挨拶になってしまった
相手は手を掴まれて逃げられないためか、諦め顔でこちらの挨拶を返しつつ横を向いていてる
「で?ソルドは何してたの?こんな所で」
自称神様は相手の顔を見ながら首をかしげて質問を投げている、相手の気持ち無視タイプ....うん確かに合いそう
「何してたのって、俺今日バイトだからその帰りだよ」
「あーそういえばそうだっけ?」
「朝いく前に言ったろう?さては聞いてなかったな?」
「あはははは〜何のことかな〜」
2人は日常のように会話し出しては俺の事を完璧に忘れているらしい、物凄く帰りたい
帰っていい?これ
「で、イアン?これ何で連れてきてんの?」
黙って後ろに振り返って帰ろうか、嫌でも帰り道がな...と、自問自答してると。急にこちらの話題になったために、考えを一時的には止めて顔を上げ直す
「あぁ、これでも彼は人間だよ?これは酷くない?」
「嫌だって.....」
そう、ここで上げ直さなければよかった。考え てればよかった。そうすれば.....
「だってこいつ、「人間じゃないじゃん」」
この言葉を聞かなくて済んだのかもしれないのに
「.....え?」
俺はその言葉を聞いては思考がフリーズする
俺が人間じゃない....?
「な....何で俺が人間じゃないんだよ..」
俺は自分の声が震えているのがわかるくらいに、弱々しかった
「んー、なんでっていわれてもなぁ.....直感?」
「はっ?直感!?」
直感って .....そんな野生動物みたいな感で言われてたまるか.....!
「あ、ソルドの直感って未来予知みたいなもんだから結構当たるよ?宝くじとかあたらないけど」
「うぐ....まだ根に持ってんの...」
「そりゃぁ持ちますとも」
.......俺は....人間のはず......少なくともそう思って生きてきた...
「まぁ、ここで立ち話もなんだし。ほら、君の部屋紹介してあげるからおいで」
そう自称神様が近付いて俺の手を取り、中へと誘うが
「まった、それ俺が案内していい?」
「「え?」」
ソルドがそういいながら俺の反対の手をつかむ
俺と自称神様は突然の事で少し止まってしまった
「ソルド?えっと、僕は構わないけど。めんどくさいこと嫌いなソルドがそんなこと言うなんて、どうしたの?」
自称神様は不思議そうな顔をしては質問を投げ続ける
質問をされたソルドは自分ではわからないのか、苦い顔をしながら口を開く
「いや.....なんつうか、怯えてるみたいだし。ほっとけないっつうか.....」
俺と自称神様はその言葉を聞いてはお互いを見てしまった
「相変わらずお人好しというか.....」
自称神様はやれやれと言った感じで俺の手を離しては家の中へと入っていく
「んじゃ任せたよソルド、僕は皆に伝えておくから」
そう言い残しては神様は中へと消えていった
「.......」
「.......」
その場に残った2人
何故か沈黙
「あ、えっと。とりあえず中教えてくれよ」
俺は少し慌てながら声を絞り出す、何故か俺も緊張してる...そんな気はない、が。こうも変な空気だとな....
「あ、うん」
ソルドは言葉を聞いては頷きつつ手を繋いだまま、俺を扉の中へと誘う
「あーえっと、ようこそ。あぶな荘へ」
これが俺とソルドの
お互いの初めての出会いである