出会えた奇跡
初めまして
「いたっ、なに?!」
私は昨日8時に寝てから1度も起きずに朝を迎えたのだが…
さすがの私もこの目覚め方は初めてだ。
先日は、ベッドから落下してお尻を痛めて
起きたり、壁に近すぎて足の小指をぶつけたりなどならあったが…やはり、刃物を突きつけられて目覚めたことはない。
私の上に乗り、顔は見えないが…
オレンジの頭をしている気がする。
この時代にオレンジって…
「ぷっ…」
ちょっと笑ってしまった。
この時代にオレンジって痛いわって
考えてるとオレンジ君に
「何笑ってるの?」
と問われた。
「いや…別に。笑ってなど。」
と冷静を保ちながら答えるがそれでも
やっぱり顔がニヤッてしてしまう自分が
恨めしい。
「ねぇ、ここはどこ?何が目的なの?」
と低くて冷たい声で聞かれる。
何がって、別に何も目的はないしどこって
見ての通り私の家だし。
むしろ貴方はどうやって家に入ったのか
聞きたいくらいなんだけど…
その言葉を飲み込み私は
「地球」
とだけ答えた。何とも完結で素晴らしいと
自分を褒めていると
「ふざけてる?日ノ本じゃないよね?」
とさらに深く首の動脈を切った。