危険地帯
好きキライ
翌日、私が起きた時には既に司の姿はなかった。
深月と律は、朝からオセロをしていた。
「あ、おはよ~」
律と目が合って、私に挨拶をしてきた律に、「お、おはよう」と挨拶を返す。
「お前って、料理作れるか?」
「え、あ、まあ……」
「じゃあ、朝食作ってくれ」
「え!?」
深月は、私を見ることも挨拶することもせず、いきなりそんなことを頼んできた。
……あ、そっか。いつもご飯を作ってくれてる司がいないから、私に頼んでるのか。
「わかった」
私にできることなら、やろう。
少しずつ、私を知ってもらうために。