危険地帯
「ここで作戦考えてろ」
「作戦って、何の~?」
「サツと楽しく遊べる作戦だ」
深月の言葉に、律はコロッと態度を変えて「りょーかい」と言って笑った。
そんな律とは対照的に、私の顔は青くなる。
警察とも、喧嘩するの……?
「羽留もここに残れ」
「わかった」
深月は私にそう命令すると、司と一緒に地下から出て行った。
情報収集に私がいると邪魔なのかもしれない。
「また二人きりだね~」
時計の針の音が大きく聞こえる、私と律しかいない地下。
キッチンの冷蔵庫からチョコプリンを持ってきた律が、私の隣に座って、目を細めて私を見る。
「う、うん」
「そんな固くならないでよ~。何もしないから」
私は、昨日律と二人きりになったあの時間を思い出し、顔をしかめた。