危険地帯
「神雷の先代が、なんでこんなところにいるんだ?」
「後輩の様子を見に来たんだ」
「……へぇ、優しいんすね」
司の質問に答えた神雷の二代目総長。
「神雷がこんなところでどうしたんだよ」
「忍者を探しに来たんだ」
「ふーん。なんで?」
「最近出回ってるクスリの売人の情報を、教えてもらうためだ」
司に続いて、深月が神雷の総長に問いかけた。
神雷も、黒龍と同じ目的でここに来たんだ。
張り詰めた空気が、倉庫内に漂う。
そんな中、いつの間にか神雷の総長の前まで来ていた深月は、
「なあ、今度こそ闘おうぜ」
と、ふてぶてしい笑みを浮かべながら、神雷を挑発した。