危険地帯



最近、黒龍の優しさを見つけて、恐怖心が小さくなっていっていたのに。


いいことばかりで喜んでいたのに。


これは、どういうことかしら?



「ねぇ」



体を起こしながら、倉庫にワタシの声を響かせる。


こめかみに流れる血を腕で拭ったワタシ。


私の血を見た途端、全身が沸騰したように熱くなり、怒りが沸き上がってきた。




「私を傷つけたのは、だあれ?」




ご機嫌だったワタシを怒らせて、どうなっても知らないわよ?


私はさぞ苦しかったでしょう。痛かったでしょう。


こんなに傷つけられて、辛かったでしょう。



安心してね、大丈夫よ。


ワタシが、始末してあげる♪



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