危険地帯
「後悔、してる?」
今なら、まだ間に合うよ。
無理に私のわがままを聞く必要はないんだから。
本当は今日、私と黒龍の関係はなくなって。
私は捨てられて。
それで、終わりだった。
新たな始まりを作ったのは、私。
「お前がしてんじゃねぇの?」
「するわけないよ」
喉をクッと鳴らしながら聞き返した深月に、私はきっぱりと答える。
後悔なんか、してない。
むしろ、喜んでるんだよ。
お別れせずに、こうやって一緒にいられてさ。
「私は逃げないよ。逃げなきゃいけなくても、逃げない」
この選択が間違いなのか正しいのか。
そんなこと、わからないけれど。