危険地帯
深月の揺れる瞳に、私がはっきりと映った。
「私も律も、もちろん司も、決して深月を裏切らない」
どうか、どうか。
一欠片でも、たった一ミリだけでもいいから。
届け、この思い。
「だから、せめて司と律のことは、信じてあげて」
できたら私のことも、なんて小声で付け足して、深月に伝えた。
全員は無理でも、ずっと一緒にいる仲間のことは、信じて。
ううん、きっと、深月は知らぬ間に信じていた。
心の奥で、ずっと。
すると、深月は私の肩を引き寄せた。
「み、深月……?」
「あー!リーダー、何やってんのさ!!」
深月は律の怒声を無視して、大きな腕で私を抱きしめる。