危険地帯
「今日は、お別れを言いに来たの」
そう言ったワタシに、彼らは目を丸くする。
これが、最後よ。
ワタシが覚醒することも、ワタシがこうやって彼らと話すこともない。
私が変わったから、ワタシも変わらなければいけない。
私の心がちょっとは強くなって、ぶつけることの意味を知って、かけがえのない存在を見つけた。
これで、ワタシの役目は、仕事は終わったの♪
気づいていたでしょ?
ワタシである時間が、短くなっていたことに。
役目がなくなっていったから、ワタシの意識を保てなくなっていったのよ♪
「もうワタシは現れないわ」
ワタシは、今すごく幸せなの。
私が過去を乗り越えて、成長してくれて。
私が本当の意味で願いを叶えてくれたおかげで、ワタシの願いも叶ったしね♪
6歳からの付き合いだからかしら。
なんだか泣けてきちゃうわ。