危険地帯
挙式が終わり、出口のところに立ったお義母さんは、後ろを向いた。
ブーケトスだ。
私と麻妃ちゃんも、ブーケを受け取れたらいいね、と話していた。
「受け取ってくださいね」
お義母さんはブーケトスを始めることを教えると、ブーケを後ろに高く投げた。
宙を舞うブーケが落ちた先には――。
その日の午後8時。
黒龍のたまり場に着いた私が地下に行くと、そこにはソファに座っている深月しかいなかった。
「あれ?他の皆は?」
「神雷のたまり場に行った」
「どうして?」
質問の答えに、私はさらに首を傾げる。
司と律と千歳が、神雷に会いに行ったってことだよね。
何かあったのかな?