君と僕の白昼夢
ドンッッッッ!!!!
硬い何かに、何かがぶつかったような鈍い音が聞こえた。
その音のした方面に一瞬で顔を向けた。
見覚えのあるシルエット。
綺麗な黒髪。
血しぶきを散らしながら宙を舞うソレは…
「ひ…よ………」
判断するのに時間はかからなかった。
大きなトラックの少し前の方に、ドスッと音を立てて地面に打ち付けられる。
既に息がないことは、誰が見てもわかった。
間違いない。間違えるはずない。
周りは赤い液体。
原型はとどめていない…
でもわかる。俺にはわかった。
日和。
日和だった。
その日、俺の目の前で、日和はトラックに轢かれて死んだ。