君と僕の白昼夢
その時、俺の携帯が鳴った。
「佑…」
着信の画面には弟の名前。
教室の時計の針は5時20分を指していた。
いつの間にこんな時間になっていたのか。
ってことは…日和は…
「ごめん、ありがとう瀬川」
俺はそう言うと電話に出た。
「佑…?」
「大変だよ兄ちゃん!!!ひーちゃんの家が…!!!」
焦る佑の声。大声で、息を切らしている。
「燃えてる…燃えてるんだ…!!!」
9回目の“今日”の日和の死因は…焼死だと思う。
日和の家は火事になったんだろう。
「そうか……」
日和…ごめんな…