君と僕の白昼夢
第四章
闇
「卓、起きて」
「うーん…」
ああ…せっかく気持ち良く寝てるのに…
陽射しが暖かい…。
このまま…
!?!?!?
「は!?」
俺は我に返り顔を上げた。
日和が驚いた顔で俺を見ていた。
「今日…何日…?」
俺は日和に恐る恐る聞いた。
「14日…5月14日だけど…」
「………え……?」
いや…え?
嘘だろ嘘だろ嘘だろ……!?
進んでない…時間は…戻っている…
俺は確実に海に飛び込んだはず。日和が死ぬ時間より前に。
なのに…戻っている…。
ということは…
あれは意味がなかった…?
嘘だろ?最終手段だったのに…!!
あんなに怖くて…それでも覚悟決めたのに…!!
もう頼れるものが本当に無くなったじゃないか…!!!
「卓?どうしたの?ボケたの?」
日和が無邪気にクスクス笑う。