君と僕の白昼夢


理解ができず何も言えない俺に瀬川は話を続けた。


「今のは…どういう意味…?」


え?なんだ?怒ってるのか?


俺が急に怒鳴ったから…


「や、ごめん…何でもないんだ…」


俺が歩きだそうとすると瀬川はさっきよりも強く俺の腕を引っ張った。



「そんな訳ない。全然話したことない私にあんなに怒鳴ったのには訳があるでしょう?」



「…え…」



「それとも本当に……ただの八つ当たりみたいなものなの………?」


どういうことだ…?


「そんなふうには見えなかった…もしかして…本当に…」


瀬川が何を言っているのか分からなかった。


何だ?瀬川があの会話を知ることは絶対にない。ありえない。


じゃあ、今の言葉は何なんだ?



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