君と僕の白昼夢


「まあいいじゃん。興味持ったなら話は早い!見よ!」

佑はそう言って隣に座った。

「あ、あぁ…」

結局“今日”も何も得られないのか…

キーワードは【代わりの魂】だけ。

これだけじゃわからないし動けない。

佑を頼りにしてたのに…

結局瀬川も佑も作り話に踊らされてるだけじゃないのか?


「てか高校生にもなってなんでこんなの見てんの…」

「や面白いじゃん!怖いもの見たさってあるでしょ?

夏に肝試しやるように、わざわざ遊園地に行ってジェットコースターに乗るように」

「…」

「それに兄ちゃんも今日から仲間入りだもんねー」

「別にそういうわけじゃ…」


怪しい心霊写真。ありえない七不思議。根も葉もない噂。

見続けて結構時間が経った。

時計を見ると5時半だった。

!!!!!

日和が…死んでるはずだ…

そろそろ俺か、佑か、この家に連絡がくる。

その事実を俺が認知したら…戻ってしまう…!

その前になにか掴まないと…!!

時間が無い…!!!

< 158 / 198 >

この作品をシェア

pagetop