君と僕の白昼夢
「あと…少しなのに…」
もう少しで何かが見える気がする。
光が強くなった気がする。
「本当に変だよ…どうしちゃったの………?」
佑を見ると俺を怖がっているようだった。
「………」
「次週なんて……村……村……どこだ?なんの物語?どんな伝説?神隠しって…」
頭の中はぐちゃぐちゃだ。
こんな俺を見てる佑の方が混乱してるよな…
壊れた兄を見て何を思ってるんだ。
「そんなに知りたいなら……おばあちゃんにでも聞いてみたら?
何か知ってるかもしれないよ?
おはぎのお礼のついでに……」
「ばあちゃん………」
そうか……確かに……
なにかを知っている可能性はある本当に少ないが今はなににでも縋りたい…!!!
「それだ…!」
俺は佑の頭にポン、と手を置いた、
「まだ希望はあるよな………!!」
そして家の固定電話からばあちゃんにかけた。