君と僕の白昼夢
2時間が立つ頃、ついに…
『次はー上条、上条』
「次だ…!」
ぼーっとしていて自分がずっと立っていることすら忘れていた。
次で目的地だ…!
ようやく着いた上条は、一面が田や畑だった。
奥に広がる山々。
心地よい風が吹き、いつも生活している所とは全く違う。とても静かだ。
ところで…
「民家…」
駅周辺に家がない。
ある程度の場所はばあちゃんに聞いた。
駅を出てからの大まかな地図を広げる。
大まかすぎてよくわからないが、方面がわかれば…
無謀だった。無茶だった。
だけど手探りでもなんとか“あの時間”までに探さないと…