君と僕の白昼夢
第六章
俺が死んだ日
「海に来てどうすんだよ?」
そう、俺が来たのは……
前に身を投げた崖だった。
「てかここ、昔よく来たなぁ…懐かしい!」
健太郎が伸びをした。
「懐かしい…だろ!なんとなく来たくなって」
「サボって来るところか?」
健太郎は笑っていた。
「たまにはいいだろ、親友」
俺も笑った。
まだ時間は昼時。
俺は地面に座った。
「あーー。このまま時が止まってくれたらな…」
そして大の字に寝転がった。
その俺の隣に健太郎が座る。
「今止まったら、大人にはなれねぇぞ」
「なりたくねーよー!!!
このまま、俺たちは子供でいたい。
なにも考えずに……いつまでもお前と馬鹿してたい」
そんな俺の言葉に健太郎は笑った。
「大人になったっていつでも馬鹿できるさ
俺もお前も…俺たちの関係も、永遠に変わらない」
健太郎……
「そうだろ?大人になっても離れても一緒に馬鹿しよーぜ。
どうせ喧嘩してもすぐ戻るんだから」