君と僕の白昼夢


「…る…卓!」


健太郎に呼ばれて俺は我に返る。


おばあさんとの会話を思い出していた。


そう、つまりあの話は…あの伝説は…





『想い人の命を自分の命の身代わりにすれば助かる』





そういうことなのである。


それが真相。



このタイムリープは、『かごめかごめ』の呪いだったのだ。




そして俺は気づいた。




俺が死んでダメだった。




自分の想い人……つまり日和の好きな人。



俺じゃない…俺じゃないなら……




ずっと一緒にいるんだ。日和の仲良くしてる男友達なんて俺以外と言ったら……









健太郎しかいないじゃないか……






< 192 / 198 >

この作品をシェア

pagetop