君と僕の白昼夢
「…る…卓!」
健太郎に呼ばれて俺は我に返る。
おばあさんとの会話を思い出していた。
そう、つまりあの話は…あの伝説は…
『想い人の命を自分の命の身代わりにすれば助かる』
そういうことなのである。
それが真相。
このタイムリープは、『かごめかごめ』の呪いだったのだ。
そして俺は気づいた。
俺が死んでダメだった。
自分の想い人……つまり日和の好きな人。
俺じゃない…俺じゃないなら……
ずっと一緒にいるんだ。日和の仲良くしてる男友達なんて俺以外と言ったら……
健太郎しかいないじゃないか……