君と僕の白昼夢
「卓、起きて」
暗い夢の中から起こされた。
目を開けるとカーテンの隙間から光が差し込んでいた。
いつものように賑わう教室。
俺、立花卓はこの前高校3年になった。
そして…目の前にいるのは幼馴染みの川島日和だ。
3年目にして初めて同じクラスになった。
髪の毛は長めで肩を少し過ぎるくらい。
綺麗な黒髪だが声は高くて大きい。
流行りには敏感で今どきの女子って感じだ。
「ん…」
目にかかるかかからないかくらいの黒髪の隙間から時計を見た。
まだ12時10分。昼休みだった。
「寝かせろよ…」
「いいじゃん暇なんだもん」
勝手なやつ。昔からこうだから慣れたけど。
すると
「じゃあ俺と遊んでよ」
横から聞き覚えのある低い声が聞こえた。