君と僕の白昼夢



そのあともくだらない話をした。




あっという間に時間は過ぎ、列の前の方まできた。



「あと少しじゃん」


「意外とすぐだったよね!」


日和は嬉しそうに笑っている。


何組か先に入口が見えた。


時計は…5時ちょうど。



もう1時間が経った。



「なんか卓といるといつも時間すぎるの早いんだよねー」



日和が俺を見て言った。



「卓全然喋んないけどね!」



満面の笑みだ。


「………ふーん」


「ほらー!

でも時間すぎるの早いって楽しいってことだよね!」


「…………」


「卓といるの、私楽しいよ!」


日和の笑顔につられて笑う。


そうか………そうなのか。


なんだか、悪い気はしなかった。



………………………………



いや、素直に嬉しかった。



だが……



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