君と僕の白昼夢


廊下が長く感じる。

下を向いたまま、歩き続ける。

「風邪なんて珍しいじゃん」

健太郎が言う。

「それともなんだ?ストレス?」

健太郎が苦笑する。

「何かあったら言えよな…

体調壊すって相当だよ」

うん…ありがとう健太郎…

でもこればっかりは…

体験しないとわからない。きっと。

ごめんな、ありがとうな。ごめんな。

俺は健太郎の言葉に頷くだけしかできなかった。


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