君と僕の白昼夢
「先生ーいますー?」
保健室にやっとついた。
健太郎はドアを開け、中を覗いた。
5個ほどベッドがあり、そのひとつひとつにカーテンが付いている。
落ち着いた空間でとても静かだった。
「はーい」
中から声がした。
保健の女の先生が顔を出す。
ぐったりした俺を見て目を丸くした。
「先生ーちょっと寝かせてやって」
健太郎が言う。
「あら。だるいの?風邪?
じゃあ……こっちのベッドに寝て」
先生は健太郎を誘導した。
俺は指定されたベッドに横になる。
口に手は当てたまま。
「コイツ喋れないくらいヤバイんすよ」
「そっか……どうしたの?やっぱり風邪かもねぇ…」
先生は俺の顔をのぞき込む。
「んーそんなとこかな」
健太郎は俺のことをよくわかってる。