君と僕の白昼夢

「まあ、寝てろって。

ホームルーム終わったらまた来るわ」

健太郎の言葉に俺は頷く。

健太郎は俺に向かって微笑むと保健室をあとにした。

「私もちょっと出てくるわね」

先生も保健室を出ていった。

そしてひとりだけの、静かな空間が訪れる。

いや…


待って…

ひとりにしないでよ。

ひとりにされたら思い出しちゃうじゃないか。

少し吐き気も収まり、俺はまた考え始めた。

次の策を…。


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