君と僕の白昼夢




「卓、起きて」


6回目の“今日”がきた。


俺はスッと起き上がる。

「ごめん日和」


俺のせいで前回は死んだ。

でも時間は5時10分。


初めから、俺が引き止めて日和がそのせいで死ぬ運命だったかのように。

………クソッ…


「え?なにが?」


日和は首をかしげている。

俺は前回のビジョンを思い出さないようにしていた。

また吐いてしまう。



そのとき、


「えっ!?卓…?」


日和の声が大きくなる。

俺を見て、目を丸くしている。


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