君と僕の白昼夢


「卓、起きて」


日和の声とともに7回目の“今日”が始まった。



「うーん…」



うつ伏せのまま俺は日和に返事した。


そして考えた。思い出した。


想像もつかないあんなの。



6回目の日和の死因は…落雷による感電死…

嘘だろ…

そんなのアリかよ!?


ショックも大きいが驚きの方が大きかった。


そして俺は顔を上げる。


「ああ…日和…」


「ん?」


日和は首をかしげてみせる。


雷にうたれた人間はああなるのか…

込み上げる気持ち悪さを必死で抑える。

日和には失礼だが、こんなことに直面したらこうなるのは普通だと思う。

ぐちゃぐちゃになってみたり、焦げてみたり…

漫画やアニメやドラマなどでは絶対に表現不可能な未知の世界だ。

それを何回も何回も…。

メンタルがやられそうだ。



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