プレゼントには消しゴムをください。



彼は、自分の席に行き、何かをつかんでまた戻ってきた。


「手出して―――はい。あげる。」

手のひらの上には、新品の消しゴムが、2個。

「え。でも」

「消しゴム何個も買ってたら行くの面倒にならない?」

「うん。あ、じゃあお金…!」

「いとこの家が文房具屋やっててさ。沢山買うからおまけで幾つかくれるんだよね、いつも。だからそれ、タダ。」

「そうなんだ…」


「自習室早く来る仲間のよしみってことで。」

「えっ」

気づいてた。


「あと3ヶ月。頑張ろうな」

「うん。」



受験は早く終わってほしい。

でも彼とは、このままでいたい。
朝の30分が続けばいいのに―――――。


ーーーFinーーー
< 6 / 6 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:15

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

××に、キス。

総文字数/6,921

ファンタジー21ページ

表紙を見る
恋人たち【短編集】

総文字数/13,948

恋愛(純愛)48ページ

表紙を見る
teAcers LovE ~先生だって恋したい!~

総文字数/6,218

恋愛(オフィスラブ)22ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop