強気な彼女は逃走中
「さて、じゃあ正面突破しましょうよ、桃先輩!イケメン見て、目の保養したいですし~。」

『はぁっ?!』

なんてこと言うんだ、このお嬢さんは!

『いやいや、困るっ!』

抵抗むなしく後輩に引きずられて行く私。

足を踏ん張っても、後ろから別の子が両肩を押してくる。

「大丈夫ですって。僕が守りますから!」

大丈夫じゃなーいっ!

それから何人か加わって、ズルズル引っ張られて行くのを止められない。

ぎゃ~!会いたくないんです。

「…アリア。話がある。」

案の定、ソッコー見つかる私。

『私はない。てか、今から飲み会だから。』

「すぐ終わる。」

相変わらずね、この口調も。

でも、毎日来させるのもよくないから、とりあえず話しだけ聞くか。

『わかった。』

短い返事とともに、グズる同僚をなだめてから、近くのカフェに移動した。

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