強気な彼女は逃走中
「てか、お前はモテるクセに女の気持ちがわかってないな。」

「うるせぇ。」

「お前に気持ちがなくても、相手にあったらアリアちゃんもいい気しないだろ。逆にアリアちゃんが元カレが選んだもの、お前に渡してきたらそれ嬉しいか?」

「………」

私に盗み聞きしろってこと?

出ようかな。

こんなコソコソするのは性に合わないわ。

「ジントニックでよかった?」

マスターがいつもどおり、最初に飲むジントニックを持ってきた。

タイミング悪っ。

小声で「まぁ、本音を聞いてあげてよ?見つからないようにするから!」って。

ダンディーマスターにウィンクされちゃった。

う~ん、どうしよう。

「しかも3週間近く会ってなかったんだろ?それでそんな女といるの見られたら、お前を信用してたはずでも自信なくすよなぁ。」

「…なかなか会えなくて、そろそろ限界だったから、誕生日にプロポーズしようと思ったんだよ。そしたらずっと一緒にいられるだろ。」

「まぁ、それの準備でドジったな。」

プロポーズ?!

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