強気な彼女は逃走中
「とりあえず、これからどうするの?」

『まずは家に行く。まだ仕事だろうから、突撃訪問して、帰ってきたら理由聞いて私の荷物持って帰る。』

もう何杯目?になるカクテルのグラスの氷を撫でながら、立花はこちらに目線だけを送る。

「荷物は持って帰るの決まってんの?」

気になったのそこ?!

『理由は何にせよ、簡単には許せないし、納得できないだろうし、向こうは妙に私が離れていかない自信をいつも持ってるから、普通に帰ってもケンカだと思われちゃうでしょ。』

この時の私はまだまだ悲しいと言う気持ちよりも、怒りのほうが何倍も勝っていて。

早くケリをつけて、別れてやる!って気持ちのほうが強かったのだ。
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