世界が終わる音を聴いた
◆たったひとりの君を
見つけたのは偶然だった。
けれどそれは必然でもある。
例えどれだけの時間をかけても、必ずいつか見つけ出すと決めたあのときから、また会うことはきっと必然だった。
君を見守り続けると、その魂を送ると。
そう誓った。
ようやく見つけた君の、その最後の瞬間まで。
ずっと見守り続けるよ。
たったひとりの君を。
最後の瞬間まで、君よ、どうか“生きて”くれ、と。
何度も願う。
『世界が終わる音を聴いた』
*ハデスの物語