ツンデレ王子は俺様思考?
「これ、拓にだって」
優悟から渡されたのは一通の手紙。
「またラブレター?」
「まぁな─
今度は、後輩からっ」
「後輩かよ」
面倒くせ─なぁ。
俺、武藤拓は
何か知らないけどモテるらしい。
女寄ってこね─ように冷たくしてんのに
何でもっと寄ってくるわけ。
俺は適当に手紙を読んで、机の中にしまった。
「優─悟ぉ」
「「???」」
あ………
あいつって………
「お─彩っ
ど─かしたの??」
彩って言うんだ。
「百合、日曜日のデート無理になったって」
「まじかぁ。
仕方ねぇ─よなっ
てか、何で彩が??」
「百合今、委員会で呼ばれたからさっ」
「そ─なんだっ」
俺はずっと、
優悟と彩って人の会話を聞いていた。